新・暮らしの経済手帖 ~時評編~

わたしたちの暮らしを大切にするための経済解説サイトを目指して開設しました。こちらは時評編で基礎知識編もあります。

デフレと失われた20年

不信と失望の時代に突入した1990年代 ~空疎な政治改革ブームの後に~

今回から少し経済事象の解説的な話を離れて、1990年代当時の世相を振り返ってみたいと思います。私事も交えての話になりますがご容赦ください。 バブルが崩壊した1990年代を境に日本という国はいままでとはまるで別の国になってしまったような感覚を私は抱き…

就職氷河期の発生と非正規雇用やリストラが一般化しはじめた90年代

前回まで日本のバブル景気崩壊とその後の「失われた20年」と呼ばれる異常に長い経済低迷期が発生した原因について話してきました。それは三重野日銀総裁によるバブル潰しで行った金融引き締めと橋本龍太郎政権の緊縮財政が招いたもので、銀行の信用収縮が企…

バブル崩壊後の日本経済に止めを刺した橋本龍太郎の緊縮財政

前回は1989年から1994年まで日銀総裁を務めた三重野康が行った金融引き締めが日本を「失われた20年」に追い込むことになってしまったことを書きました。 「”平成の鬼平”が引き金となった失われた20年 」 上の図のようにわたしたちが手にするお金は市中銀行が…

”平成の鬼平”が引き金となった失われた20年

前回は80年代からはじまった日本の投機バブルのことについて書きました。この投機バブルは製造業等向けの資金需要が飽和状態になりかけていた銀行が融資先を株ないしは不動産への投機へと向けてしまったことや、企業が証券会社とツルんで自社株を吊り上げ、…

日本の投機バブル発生

今回は日本の平成バブルの発生とその崩壊の過程について書きます。「バブルと恐慌の発生」編で1929年の世界大恐慌前にアメリカで発生したバブル景気と2000年代に同じくアメリカで発生したサブ(ノン)プライムローンによる住宅バブルの発生について述べまし…

いま一度はっきりさせておきたいデフレの定義

「デフレと失われた20年」編ですが、本題に入る前に定義にデフレーションとはどういう状態なのかということを定義づけていかねばなりません。それの違いによって「デフレの方がモノやサービスの値段が安くなっていいじゃないか」という人がいたり、逆に「い…

異常すぎる20年以上のデフレ状態

今回から新編「デフレと失われた20年」に入ります。 日本の1990年代に発生したバブル景気崩壊とその後20年という異常に長い期間の経済沈滞について取り上げます。 前編の「バブルと恐慌の発生」編の続きになるのですが、「失われた20年」と云われる長期のデ…