新・暮らしの経済手帖 ~時評編~

わたしたちの暮らしを大切にするための経済解説サイトを目指して開設しました。こちらは時評編で基礎知識編もあります。

序章 ハイパーインフレはなぜ起きる

今回から「ハイパーインフレについて 」編です。

「日本の国家財政が破綻して国債が暴落し、ハイパーインフレが起きる」といった話が数多くの経済学者・評論家の口から出て、多くの人々に不安を与えております。またジンバブエベネズエラなどは自国通貨の価値が皆無に等しくなりかなり激しいインフレに陥っていることはご承知のとおりです。歴史の教科書にも日本の終戦後の悪性インフレや第2次世界大戦前にドイツで起きたハイパーインフレのことが書かれており、ドイツの方はそれがヒットラーの台頭や戦争を招いたと述べる経済学者が多くいます。(←しかしこのことについて原田泰教授は否定し、ハイパーインフレではなく深刻なデフレがヒットラーの台頭を招いたと述べている。 「歴史に学ぶインフレより怖いデフレの危険性」)

ハイパーインフレ」どころかふつうに「インフレ」という言葉を聞いただけでも恐怖感を憶えてしまう人がかなりいるかと思われますが、今回は過去や現在起きたハイパーインフレという現象を冷静に検証し、起きた背景や原因を探っていきます。そのことによって不用意に不安がったり、さらにはそれを悪用して増税や緊縮財政へと誘導するZ官僚や御用学者・マスコミに騙されてしまうようなことが起きないようにしたいです。また円や国債が暴落すると煽るエコノミストは多くが銀行・証券会社のシンクタンク(総合研究所)に属する人間であることが多いのですが、彼らが危機感を煽ることによって証券マンが「自分が貯めたお金が紙クズになるのではないか」と不安がる顧客に「もしかのときの資産保護のために」などといって高リスクの外債を顧客に売りつけるのです。ですので毎年のように発刊されていた「20XX年 国家財政破綻」などといった本はステマ本などと揶揄されています。

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 ノストラダムス本の女王 浜矩子

この国は毎年毎年国家財政が破綻したり、通貨危機が起きているのかと言いたくなりますが、こうした煽りに騙されないためにも過去起きたハイパーインフレや国家財政破綻の過程を冷静に検証した方がいいのです。

ハイパーインフレが起きる原因を簡単に説明すれば、財(モノやサービス)の供給量に比べ、貨幣の供給量が圧倒的に大きい状態であるからです。もしくは貨幣が大量に供給されていても、モノやサービスの供給が極めて乏しく、その需要が極端に大きいからです。デフレはそのまったく逆の状態で貨幣の需要が極端に大きすぎる状態です。モノやサービスの供給がだぶついてしまう状況です失業が発生します。

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ハイパーインフレとデフレは真逆の現象ですが、財(モノやサービス)と貨幣のバランスがひどく崩れた状態という共通軸を持っており、表裏一体です。本当は上の図一枚で説明がつくことに過ぎません。

おまけに別の図も載せておきましょう。
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ワルラスの法則です。

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このことさえ頭に入れておけばZ省や銀行・証券会社の御用学者に騙されることはありません。

浜田宏一名誉教授からのメッセージです。
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「浜さんの言っていることは当たった試しがない」

~お知らせ~
今後日本の政局や北朝鮮問題についての論考は下記ブログで掲載していきます。

「お金の生み方と配り方を変えれば 暮らしが変わります」

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