2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧
前回は国民皆保険・皆年金体制が達成されたときの時代背景やその制度設計の簡単な説明だけさせていただきました。制定された1959年当時には最善といえる日本の社会保険制度でしたが、時代を経ていくうちに国民年金や国民健康保険を中心に財政問題等が浮上し…
これから各種社会保障・福祉・医療制度の問題について詳しく考察していきます。 まず最初は老齢および障害年金制度や健康保険といった社会保険制度から見ていきましょう。 前回にも解説しましたとおり、日本では現在以下の社会保険制度があります。 健康保険…
前回は日本の社会保障・福祉・医療制度の沿革について、大雑把に説明させていただきました。 今回はその制度体系についてです。 これまで強調してきましたとおり、社会保障と福祉・医療は厳密にいうと異なります。前者は所得保障制度で現金の給付が中心です…
いま起きている社会保障・福祉・医療制度問題の話に入る前に非常に軽く簡単に日本におけるこの制度の歴史について述べておきたいと思います。後に財源問題について考えるときにも重要になってきます。 その前に前回書いたことでもあるのですが、社会保障制度…
今回から「社会保障・福祉・医療問題 」編です。これまで貨幣の発生から、バブル景気とその後のデフレ不況発生を取り上げ、いま安倍政権が進めている経済再活性化政策アベノミクスとリフレーション政策がどういうものなのかについて説明をしてきました。この…
前回に続き中野剛志氏のマクロ経済認識に対する批判を行います。 「中野剛志氏の内生的貨幣供給についての解釈 」 前回のおさらいをしますと、彼はマネタリーベースとマネーサプライの関係や外生的・内生的貨幣供給説・流動性の罠についての認識を誤っている…
「財政政策のあり方 」編で自民党の安藤裕議員らが集まって行った「日本の未来を考える勉強会」の講師として参加した中野剛志氏が説明したMMT(現代貨幣理論)や彼らの貨幣・負債に対する認識について批判しました。 「中野剛志氏の貨幣と負債の認識について…
「税と国家財政問題 」編ですが、まとめに入ります。 日本の国家財政が危ないだの、国債が暴落するだのと煽り立てる経済評論家や政治家・マスコミが山ほどいます。いま日本国民の圧倒的多数が日本の国家財政は深刻な危機だと思っているのではないでしょうか…
3回目になりますが、何度も経済危機やデフォルトを繰り返してきたギリシャやイタリアなどのEU加盟国やアルゼンチンなどの中南米諸国の経済・財政事情について述べてきております。日本もこうした国同様に国家財政危機や国債暴落・デフォルトの危険があるなど…
前回記事「アルゼンチンやギリシャの財政問題をどうみるか ~成長率と国債金利~ 」の続編です。今回はこの記事の最後の方で書いた自国通貨建て国債が発行できないことや自国の中央銀行による金融政策でないことの不利について、もう少し深く掘り下げます。 …
「税と国家財政問題 」編はいよいよ終盤です。海外の事例をみていきましょう。国家財政破綻・デフォルトで真っ先に思い出す国といえばギリシャであり、つい最近ですとアルゼンチンもその問題が浮上しています。アルゼンチンの経済事情については「ハイパー…