2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧
菅直人という人間は民主党がまだ野党時代だったときは市民派政治家として自民党政権や官僚に対し非常に勇ましく、闘争心を剥き出しにして吠え立て噛みつきまくっていました。その子分が長妻昭でやはり同じく自ら「官僚に最も嫌われている政治家」を標榜して…
自民党から政権を奪い、政権発足当初は70%の支持率も得ていた民主党・鳩山由紀夫政権ですが、普天間基地移設問題等に対する八方美人的で優柔不断な態度が国民だけではなく、アメリカのオバマ大統領(当時)からの不信も抱かせることになってしまいました。…
反官僚・脱官僚を旗印に掲げ2009年の衆議院選挙で自民党から政権を奪った民主党ですが、政権発足間もない頃からどんどん官僚に取り込まれ操り人形のようになっていきます。前回書いた子ども手当は各省庁の官僚にとって利権という座布団がまったくない支出で…
民主党政権時代の話・第2回目は政権交代のときの目玉公約のひとつだった子ども手当についてです。 後で述べますように子ども手当は財源確保や制度設計の甘さの問題があったものの、子どもを持つ世帯に所得を問わず無条件で給付金を支給するという考えそのも…
2009年9月に国民生活をあまり顧みなかった経済政策などへの不満が爆発する形で1996年より続いた自民党政権が崩壊し、中道左派である民主党政権が発足しました。この当時の様子はまるで有権者がバットで自民党政治家の頭を殴りつけ殺すような勢いだったのを憶…
2009年9月に自民党の麻生太郎政権は衆議院解散総選挙で大敗し、民主党に政権を奪われ退陣に追い込まれました。麻生政権が倒閣した理由はなんでもない2007年~2009年にかけて起きた深刻な不況に対する国民の不満が爆発したからでした。 この不況の元凶はサブ…
前回はリーマンショック前後に行なった麻生政権の財政出動が75兆円もの規模ながら、単発的かつピント外れなものでしかなかったことを指摘しました。 これは財政出動・金融緩和の両方にいえることですが、デフレ(ひどいのは恐慌)を脱するまで、政府が責任を…
2008年から2009年にかけて輸出に依存する日本の自動車・電機メーカーがアメリカのサブプライムローンショックによる金融危機と世界同時不況によって深刻な業績不振に陥り、そのしわ寄せが部品を納品していたサプライヤーや派遣労働者にいきました。そのため…
前回は小泉内閣末期から崩れはじめた自民党政治と経済再悪化について書きました。2006年に量的緩和政策を解除してからデフレが再発し、資金繰りが厳しい中小企業を中心に倒産・廃業が目立ちかけます。当然賃上げや正規雇用の拡大も止まり、派遣労働者をはじ…
2001年4月より5年半に渡って政権を担っていた小泉純一郎氏は前々から宣言していたとおり、自民党総裁の任期が終わる2006年9月に総理を辞任しました。小泉政権は発足当時より国民からの支持や期待が非常に強く、1996年から2009年までの間における自民党政権の…
前回は2006年3月に日銀が量的金融緩和を拙速に解除してしまったことが、デフレの再発を招いたことを書きました。小泉純一郎総理や竹中平蔵総務大臣らは解除に反対していましたが、与謝野馨経済財政担当大臣らに圧される形で解除されてしまったのです。当時の…
2001年3月からはじまった世界初の量的金融緩和ですが、2006年3月9日の金融政策決定会合において、消費者物価指数が前年比上昇率が4ヶ月連続して0%以上になったとして解除しました。 しかし当時の総理大臣であった小泉純一郎氏をはじめ、竹中平蔵総務大臣、中…
前回に続き2001年3月からはじまった量的金融緩和政策についてです。今回はこの政策がデフレスパイラル阻止にどの程度貢献できたのかについて検証していきます。 量的緩和政策の肝は物価下落を食い止め、名目金利の引き下げにも関わらず実質金利が高止まりし…
1990年代末期に日本経済は金融緩和も財政出動も効力を失ってしまうという流動性の罠に陥りました。 1997年以降物価がどんどん下落していきますが、それが転がりはじめた岩石のように勢いが止まらず、金融緩和や財政出動が無効になってしまいます。(物価岩石…
「失われた20年」史ですが、いよいよ2000年代に突入です。小泉純一郎政権時代の経済政策評価に入ります。 その前に断り事をいくつか書かねばなりません。それは小泉氏やそれを支えた竹中平蔵氏を評価する場合経済政策の議論と政治イデオロギーの議論をきちん…
1990年代末期に日本は金融緩和で金利をゼロにまで引き下げても、企業の投資が活発化しないという流動性の罠に陥ったことを前回まで3回に渡り述べました。 このような事態を招いたのは1997年に行った消費税5%引き上げや社会保障予算を含めた歳出切り詰めによ…
流動性の罠についての3回目の記事です。1回目と2回目は多くの経済学者が行っている流動性の罠についての解説を掻い摘んでみましたが、今回は1990年代の物価の動きや雇用状況を鑑みながら、それが発生した原因を探ってみたいと思います。 いままで徐々に上が…