2017-01-01から1年間の記事一覧
1990年代の世相を振り返る話の3回目になりますが、今回は自動車産業を中心にデフレの問題について話をします。バブル期から一転して日本人が豊かさを追い求める心を忘れ、ものづくり文化が貧しいものになってしまったことです。終戦後の復興から高度成長期を…
マクロ経済の話から少し離れて1990年代の世相を振り返っています。バブルが崩壊したのは1992年前後あたりですが、その後日本の社会をどんどん暗く沈滞化させてしまうことを決定づけたのは1995年~1997年あたりだと自分は思っています。1997年は消費税が5%に…
今回から少し経済事象の解説的な話を離れて、1990年代当時の世相を振り返ってみたいと思います。私事も交えての話になりますがご容赦ください。 バブルが崩壊した1990年代を境に日本という国はいままでとはまるで別の国になってしまったような感覚を私は抱き…
前回まで日本のバブル景気崩壊とその後の「失われた20年」と呼ばれる異常に長い経済低迷期が発生した原因について話してきました。それは三重野日銀総裁によるバブル潰しで行った金融引き締めと橋本龍太郎政権の緊縮財政が招いたもので、銀行の信用収縮が企…
前回は1989年から1994年まで日銀総裁を務めた三重野康が行った金融引き締めが日本を「失われた20年」に追い込むことになってしまったことを書きました。 「”平成の鬼平”が引き金となった失われた20年 」 上の図のようにわたしたちが手にするお金は市中銀行が…
前回は80年代からはじまった日本の投機バブルのことについて書きました。この投機バブルは製造業等向けの資金需要が飽和状態になりかけていた銀行が融資先を株ないしは不動産への投機へと向けてしまったことや、企業が証券会社とツルんで自社株を吊り上げ、…
今回は日本の平成バブルの発生とその崩壊の過程について書きます。「バブルと恐慌の発生」編で1929年の世界大恐慌前にアメリカで発生したバブル景気と2000年代に同じくアメリカで発生したサブ(ノン)プライムローンによる住宅バブルの発生について述べまし…
「デフレと失われた20年」編ですが、本題に入る前に定義にデフレーションとはどういう状態なのかということを定義づけていかねばなりません。それの違いによって「デフレの方がモノやサービスの値段が安くなっていいじゃないか」という人がいたり、逆に「い…
今回から新編「デフレと失われた20年」に入ります。 日本の1990年代に発生したバブル景気崩壊とその後20年という異常に長い期間の経済沈滞について取り上げます。 前編の「バブルと恐慌の発生」編の続きになるのですが、「失われた20年」と云われる長期のデ…
ずっと戦前の世界大恐慌や日本の昭和恐慌の時代のことを綴ってきましたが、現代の話に戻ります。今回はサブプライム(ノンプライム)ローンショックによって起きたアメリカの金融危機に立ち向かったベン・バーナンキFRB(元)議長の功績について述べます…
恐慌という非常事態にいかなる経済・金融政策を打つべきかについて昭和恐慌のときに日本の高橋是清が行ったリフレ政策を軸に考察を進めてきました。昭和恐慌は濱口雄幸内閣とその蔵相だった井上準之助が進めた旧平価での金出解禁とそのための金融引き締め・…
果敢な金融緩和政策と財政出動で昭和恐慌の危機を脱した高橋是清蔵相のリフレ政策ですが、1936年(昭和11年)に皇道派軍人が起こした2・26事件で惨殺されました。高橋財政でゆるやかなインフレ(リフレーション)状態を生み政策目的を果たしたため、高橋は徐…
前回は昭和恐慌が発生した背景について述べました。 これが起きてしまった原因はマネー不足とそれによる投資(雇用含む)の萎縮です。ここへアメリカで起きた世界大恐慌による需要ショックが襲い掛かり、致命傷となったのです。 今回からいよいよ高橋是清蔵…
昭和恐慌で高橋是清蔵相が行ったリフレ政策についてお話していきますが、まずは昭和恐慌が起きた背景について見ていきます。 昭和恐慌は1929年の10月にアメリカで世界大恐慌が起きていたにも関わらず、当時の民政党濱口雄幸内閣とその蔵相で井上準之助が金本…
起きてしまった恐慌や激しい需要ショックにどう立ち向かっていくのかという方策についての話・第2回目です。 1929年にアメリカで発生した世界大恐慌と、それに連動するかたちで日本で発生した昭和恐慌、それから時代を下り2007年にアメリカで起きたサブプラ…
これまでアメリカで1920年代に湧き上がったバブル景気と1929年の世界大恐慌の発生要因について考察してきました。今回から恐慌が発生したときの経済・金融政策についてお話していきます。 高度経済成長期を過ぎた資本主義経済においてバブルの膨張と萎縮は宿…
今回は1930年代の世界大恐慌の話から外れ、時代が下ったアメリカのサブプライムローンショックについて取り上げます。 世界大恐慌とサブプライムローンショックは同じ構図で発生しています。株や不動産・資源などの価格が高騰し、それへの投機が異常加熱しま…
1929年にアメリカで起きた世界大恐慌の発生を検証する話の第2回目ですが、今回は銀行による信用創造の膨張が大衆をも巻き込んだことについて述べていきます。 ここで思い出していただきたいのは今わたしたちが日頃遣っている紙幣が、市中銀行の信用創造によ…
バブルと恐慌のお話2回目は1929年にアメリカで発生した世界大恐慌についての検証です。この恐慌は世界史上最も深刻かつ壊滅的な打撃を与えた経済危機で、アメリカのみならず世界各国にその被害を与えました。日本も例外ではなく、その余波で昭和大恐慌を引き…
「必読!お金が生まれる仕組み」編から「バブル経済と恐慌の発生」編に入ります。 普段経済に関心を持っていない人でもバブル経済崩壊やサブプライムローンショックのような景気の急減速や国家財政破綻による国債暴落や通貨暴落によるハイパーインフレ、金融…
お金ってなにものか?それはどうして生まれたのか?よく考えてみるとお金は不思議な存在です。その正体をつきとめようとするのが貨幣論です。 先にお金というものは約束手形や借金の証文みたいなものとして生まれたという話をしました。今もその性質は変わら…
いまわたしたちが手にする紙幣というものが、負債から生まれてきたものだということをずっと説明してきました。 銀行が資本家もしくは国家に融資を行うことによって、無からお金を生み出しているのです。これを信用創造といい、それによって生まれたマネーを…
いまわたしたちが遣っている貨幣は負債から生まれているものであり、銀行が実際に持っている分以上のお金を貸し出すことで新しいお金を産み出すことを信用創造ということをお話しました。 前回「ドラえもん」の「未来小切手帳」という回でのび太がドラえもん…
いまわたしたちが手にする紙幣というものが、負債から生まれてきたものだということを説明してきました。 銀行が資本家もしくは国家に融資を行うことによって、無からお金を生み出しているのです。これを信用創造といい、それによって生まれたマネーを信用貨…
前回は普段わたしたちが使っているお金が誰かが銀行から借金をして生まれたものだということをお話しました。 このような話を聞いて「えっ!ホント?」と思われる方がほとんどかと思います。しかしながら経済学者のジェームス・トービンがしっかりと「銀行の…
今回から「必読!お金が発生する仕組み 」シリーズの連載開始です。いまわたしたちが手にしているお金が何ものなのか学んでいきましょう。 この世にお金がどういうかたちで生まれ変化してきたのか、みな知っているようで知りません。いきなりこういうと驚く…
本格的な経済改革案の説明をさせていただく前に、現在のマスコミ報道姿勢や不安定化しつつある政局、経済論争の動きについて苦言を述べたいと思います。 先月6月末より安倍政権の支持率が急激に低下しました。その原因はマスコミや民進党をはじめとする野党…
新ブログ「暮らしの経済~O Espirito da Paz~」開設記念として特別記事を書かせていただきます。 とはいっても自分が既に作成した2つのブログでも同じような記事を書きました。「にゃんまるらぼ その日暮らしの手帖」の開設の際に書いたものの焼き直しとな…
「暮らしの経済」が主張する基本理念や導入を望む経済政策、サイトの運営姿勢のようなものを述べさせていただきます。 このウェブサイト開設の目的は多くの市民の方々がゆたかさやゆとりのある暮らしを実現するための経済政策を考え、それを広めていくことで…
はじめまして。 この度多くのみなさま方の暮らしと経済の関わりについてお話するためのウェブサイトを開設させていただきました。 経済と聞くと「小難しい」「ややこしい」「自分には理解できない」あるいは「関心がない」とおっしゃる方が多くいらっしゃる…